ねぇ、お母さん!
僕ね、お母さんとはぐれてから必死でお母さん探したよ!
なかなか見つからないし、寒くて寂しくてお腹もすいて・・・
いっぱいお母さんを呼んでいたんだ。
へんな生き物に耳もかじられて痛かったし、体もとぉっても痒かったんだよ。
でもね! 僕、泣かなかったよ!
だって僕ね、男の子だから。
お母さん探している時に、人間につかまっちゃったんだ。
お母さんから「危ないから、人間に近づいちゃダメよ!」って言われていたのに・・・
もう、怖くて怖くて・・・・必死で鳴いたんだよ。
でもね、この僕をつかまえた人、お母さんみたいに毛繕いしてくれるんだー。
ぎゅーって、抱きしめてくれるんだー。
家に住んでる小さい女の子も、少し大きな男の子も、おじちゃんも沢山して
くれるんだよ。
美味しいご飯もくれたし、お布団もくれたよ。
ねぇお母さん、お布団てとても暖かいんだよー。
でもね、僕の目に「お薬だよ~、我慢してね~」って、へんな水を毎日入れるんだ。
そして、僕のこと「福丸」って呼ぶんだよ。もっと、かっこいい名前がよかったのに・・・
がさつだし、僕の目にへんな水を入れるし、大きなオナラで僕をびっくりさせるけど、
でもね、毎日「福ちゃんは、ママの大事な子だよ~」って言うんだ。
だからね、お母さん!心配しないでね。
僕ね、このにぎやかな家の子になって、これから幸せになろうと思う。
人間を信じてみようと思うんだ。
お母さん、僕を産んでくれて本当に
ありがとう。
いっぱいの愛をありがとう。
僕ね、必ず幸せになるよ。
お母さん、ずっと、ずっと大好きだよ。
By 福丸